“家賃並みで家が買えます!”を疑ってみる
賃貸では何も残らない?
結婚やお子さん誕生などをきっかけに住宅購入を検討する方も多いかと思いますが、不動産屋さんの窓口へ相談に行ったり、雑誌やインターネット等で情報を仕入れると、必ずと言っていいほど
いまの家賃並みで夢のマイホームが買えます!
という一文を目にすると思います。
そうだな…家賃払っても何も残らないもんなぁ
ということで本格的に住宅購入に踏み出す方も多いんじゃないでしょうか。
果たして本当に家賃の負担と同じくらいの金額でマイホームを購入することは出来るのでしょうか。
今回は実際のシミュレーションを通して、家賃並みの金額でマイホームを購入できるか考えてみます。
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いまの家賃でいくら借りられる?
まず現在の家賃と同じ額を返済するとして、借り入れできる金額を見てみます。
今回の条件は計算を簡単にするために下記のように設定します。
頭金なし
ボーナス返済なし
返済期間35年
全期間固定金利1.97%
元利均等払い
[現在の家賃が7万円の場合]
借入可能額:約2,200万円、総返済額:約3,000万円
[現在の家賃が10万円の場合]
借入可能額:約3,000万円、総返済額:約4,200万円
[現在の家賃が12万円の場合]
借入可能額:約3,600万円、総返済額:約5,000万円
という結果になりました。
すなわち現在の家賃が7万円なら2,200万円くらいの家、10万円なら3,000万円くらいの家、12万円なら3,600万円くらいの家が買えることになります。
おそらく上記くらいの金額の家って結構あるのではないでしょうか?
ということは現実的には不動産屋さんの言う
いまの家賃並みで夢のマイホームが買えます!
というセールストークは事実なんですね!
めでたしめでたし。
”本体”だけ見ないで!
これで終わらないのが、不動産の怖いところ。
もう少し掘り下げてみますと、非常に恐ろしい結果が待っています。
要は、もっとお金が掛かるんだぞ、という話です。
1.修繕積立金やリフォーム費用
建物の大敵である湿気が多いのは日本の気候の特徴ですし、何より長く住んでいると建物に”ボロ”が出てきます。
マンションの場合、一定期間が経ったら大なり小なり修繕をしなくてはいけませんので、月々の修繕積立金を支払わなくてはいけません。
加えて、管理人さんやエレベーター等の管理のための管理費が別途掛かるところも多いです。
一戸建ての場合は修繕積立金や管理費は掛かりませんが、害虫の駆除やリフォームがそのうち必要になりますから、一戸建てだとしても計画的に修繕費用を用意しておく必要があります。
さらに、修繕積立金はずーっと同じ金額とは限りません。途中で値上がりすることも大いにあり得ますので、今の金額だけを見て油断しないように注意が必要です。
一戸建ての場合も物価上昇などにより、現在より多くリフォーム費用が必要となることもあります。
マンションでも一戸建てでも月々最低1万円くらい、出来れば2万円くらい(※)ローン返済とは余分に掛かると見ておいた方が良いです。
※もちろんこれ以上かかることもありますのでご注意を。
2.取得時の諸費用
賃貸の場合、物件を契約するのに必要な諸費用は敷金・礼金、火災保険料、仲介手数料くらいでしょうか?
物件を購入するときは印紙税・登録免許税・不動産取得税などの税金や融資手数料などの手数料、保証料や保険料など多くの金額が掛かります。
相場というと難しいですが、物件価格のだいたい5%前後(※)は取られると覚悟しておいたほうが良いですね。
※2,000万円なら100万円、3,000万円なら150万円ほど。
さらに固定資産税や保険料はもちろん1回きりではなく、定期的に掛かります。
3.金利上昇
先ほどのシミュレーションは全期間固定型の金利で計算しましたが、銀行などで住宅ローンを相談すると「変動金利型」を勧められることもあります。
「変動金利型」とは文字の通り、そのときの金利に応じて住宅ローンの金利が変動します。
低金利の時代なら住宅ローンの金利も低く済みますが、金利が上昇すると住宅ローンの金利も上昇します。
すなわち、月々の負担が重くなるわけです。
金利が上がっても給料も上がるから別にへっちゃらだ
ということであれば良いんですが、必ずしもそうとは言い切れません。
一見「変動金利型」は固定金利型より金利が低く魅力的に映るかもしれませんが、その裏にはしっかり落とし穴があるんだ、ということもお忘れなく!
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まずは冷静に考えましょう
結局はローン返済に加えて、最低でも月2万円くらい負担が必要だということは忘れないでください。
こうなると今の家賃並みで同じくらいの家を購入することは簡単ではありません。
冒頭に出てきた
いまの家賃並みで夢のマイホームが買えます!
とは、しょせん不動産屋のセールストークでしかないわけです。
家を買うかどうか悩んでいる場合は、一度不動産会社から独立しているファイナンシャルプランナーと一緒に資金プランを立てることをお勧めします。
当社でも相談料こそ頂戴しますが、非販売系FPがみなさまの立場に立って資金プランの作成を致しますので、良かったらお気軽にご相談ください!
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