「永代使用料」って何の値段?本当にお墓って必要?
墓地の永代使用料とは?
墓地の永代使用料とは申し込んだ墓地の占有区域の使用料です。
使用料?
実は墓地そのものの土地を買うことって出来ないんです。
あくまでもその土地の「使用権」しか買えないんですね。
マイホームに例えるとわかりやすいです。
「家を建てよう!」ってなったときに、土地を持っていなければまず土地を買いますよね?
その土地の上って家を建ててもいいし、物置を置いてもいいし、好きな植物を植えてもいいし、バーベキューしてもいいですね。
なぜなら自分の土地だから。
でもお墓ってそうはいかないんです。
何度も言いますが、お墓の場合はあくまでも「お墓として」使う使用権を買っているだけなので、物置として資材を置いておいたりすることは許されません。
この使用権を「永代使用権」といい、その権利を買う費用のことを「永代使用料」といいます。
家の庭にお墓を建ててみる
この「永代使用料」ですが、場所や条件によって価格の幅がありますが、安くても数十万は掛かります。
「使用権に数十万掛かかるのはもったいない」
「お墓参りに行くのが面倒」
といった理由で家の庭に埋葬して墓石を置くというのはどうでしょう?
それだと墓石の値段だけで済みますよね。
もう何となくお分かりだと思いますが、家の庭に埋葬することはできません。
墓地以外の区域に埋葬することは墓埋法(※)第4条で禁じられています。
※正式名称は「墓地、埋葬等に関する法律」です。
第四条 埋葬又は焼骨の埋蔵は、墓地以外の区域に、これを行つてはならない。
2 火葬は、火葬場以外の施設でこれを行つてはならない。
ということでお墓を建てる場合は、永代使用料を支払って永代使用権を買う必要があるわけです。
お墓を建てない場合
「永代使用権」とは文字の通り子々孫々の代までお墓を引き継ぐことができる権利ですが、そもそもお墓の承継者がいない場合や、子や孫に負担をかけたくない場合はお墓そのものを建てないという選択肢も考えられます。
そのような場合、どのように遺骨を供養すればいいのでしょう?
例えば永代供養墓。
これは子供や孫といった承継者ではなく、墓地の管理者が遺骨を管理・供養してくれるお墓のことです。
永代供養墓のメリットとしては
個別の墓石が不要なので費用が安く済む
血縁関係など関係なく多くの人と一緒に埋葬されますからお線香や供花が絶えづらい
ということなどが考えられます。
そのほかにはまだ多数派ではないですが、「散骨」も考えられます。
これはお骨を粉々に砕いて海や山に撒くという供養方法です。
ただし散骨する場所や方法については地域や他人の理解をしっかりと得ておく必要があります。
ちなみに冒頭に紹介した墓埋法では散骨についての規制はありませんので、自宅の庭に散骨することは違法ではありません。