尊厳死と延命措置はどうします?
考えは人それぞれ
今回は非常に難しいテーマです。
人それぞれに違う考えがあり、「これが正解!」というものはありませんが、一度考えておきたいテーマです。
命の灯が消え去ろうとしていても、現代の医療技術では様々な方法を使って「生かし続ける」ことが可能です。
極端な例では持続的植物状態になっても、生命を維持することはできるのです。
もちろん1日でも長くこの世で生き延びたいと考える方もおられるでしょうし
延命措置までして生き永らえたくないと考える方もいらっしゃるでしょうね。
尊厳死の宣言書
インターネットで「尊厳死」と検索すると、日本尊厳死協会のホームページが目に入ります。
(以下、日本尊厳死協会のホームページより抜粋)
日本尊厳死協会は、治る見込みのない病態に陥り、死期が迫ったときに延命治療を断る「尊厳死の宣言書」(リビング・ウイル)を登録管理している協会です。この日本尊厳死協会の設立目的は、自分の病気が治る見込みがなく死期が迫ってきたときに、延命治療を断るという死のありかたを選ぶ権利を持ち、それを社会に認めてもらうこと。
非常に大きなテーマですが、私たち個人の立場として「尊厳死の宣言書」を作成することがどのくらいの効果があるのでしょう。
9割は反映されている
こちらも日本尊厳死協会のホームページから拝借しますが、2015年に亡くなられた会員のご遺族にアンケートを取っています。
結果は「尊厳死の宣言書」が実際の最期の医療に生かされた!と答えた方が90%だったそうです。
みなさまはこの9割という数字をどのように考えますか?
「尊厳死がメジャーじゃない日本で9割も生かされるのはすごい」
とか
「本人が希望しているんだから、9割じゃなくて100%生かされるべきだ」
とか
人によって考えは違うはずです。
意思をはっきり伝える
何よりも重要なことは、考えが人それぞれ違うわけですから、みなさまの最期はご自身の考えをはっきりさせておくべきです。
必ずしも日本尊厳死協会に入会、登録する必要はありません。
最近はエンディングノートにも「延命措置について」記載する項目がありますし、お元気なうちに動画を撮っておく(エンディングムービー)こともできます。
いずれにしても、残されたご家族の負担を減らすためにも、ご自身の意思は明確にしておきましょうね。